幸福なポジティヴィスト

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用語学#11 Adorno, Theodor W. (テオドール・アドルノ)

用語学#11 Adorno, Theodor W. (テオドール・アドルノ

(1903-69)
 フランクフルト学派アドルノは彼の母国ドイツで人生の多くを過ごしたが,1934年から1960年の間,彼はナチスドイツからの亡命者として逃げきたアメリカで過ごした.彼は哲学,そして社会と文化の研究に広く関心をもち,特に音楽に興味をもった.マルクス主義から非常に多くの影響を受け,アドルノは,社会理論は批判的切れ味を維持すべきと主張した.この基本的な認識の上で,彼は社会研究,とりわけ科学的かつ質的な研究と主張するものにおいて使われてきた多くのアプローチを,社会変革のための基礎を与えていなかったとして,批判した.彼はおそらく近代世界の大衆文化の批判的社会学者として最も知られている人物だろう.大衆文化は,文化産業によって提供されているものとして,そして大衆を巧みに操作するものとして理解されている.アドルノの研究は広く知れ渡っているが,最も社会学的な関心は『プリズメン』(筑摩書房 1996),ホルクハイマーとの共著『啓蒙の弁証法——哲学的断想』(岩波書店 1990),『ミニマ・モラリア――傷ついた生活裡の省察』(法政大学出版局 1979年)である.かれはまた『権威主義的パーソナリティ』(青木書店 1980年)にも貢献した.

プリズメン―文化批判と社会 (ちくま学芸文庫)

プリズメン―文化批判と社会 (ちくま学芸文庫)

ミニマ・モラリア―傷ついた生活裡の省察 (叢書・ウニベルシタス)

ミニマ・モラリア―傷ついた生活裡の省察 (叢書・ウニベルシタス)

啓蒙の弁証法―哲学的断想 (岩波文庫)

啓蒙の弁証法―哲学的断想 (岩波文庫)

現代社会学大系 12 権威主義的パーソナリティ

現代社会学大系 12 権威主義的パーソナリティ


[see also]: authoritarian personality; critical theory; Marcuse; Marxist sociology; mass society; positivism

The Penguin Dictionary of Sociology: Fifth Edition (Dictionary, Penguin)

The Penguin Dictionary of Sociology: Fifth Edition (Dictionary, Penguin)