幸福なポジティヴィスト

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村山富市,2014,「インタビュー 国際社会から問われる日本の歴史認識——村山談話は何をつなぎとめてきたか」

<書誌情報>
村山富市,2014,「インタビュー 国際社会から問われる日本の歴史認識——村山談話は何をつなぎとめてきたか」『世界』860: 76-82.

世界 2014年 09月号 [雑誌]

世界 2014年 09月号 [雑誌]



村山富一はインタビュー記事で「国際社会から問われる日本の歴史認識 村山談話は何をつなぎとめてきたか」と題する論稿だった 。村山は記者から―安倍政権は維新の会の求めに応じる形で河野談話の「検証」を行いました。韓国などから反発が出ています―と問われ、「やらなくていいことを何故やるのかと思いますね。「慰安婦」問題は、日本政府が過去の侵略や植民地支配とどう向き合っているかということにかかわる問題であり、女性の基本的人権にかかわる国際的な問題になっております」と問題の本質を二つの意味で捉えた。
 続けて「慰安所は、軍の作戦上必要だとして作ったものであり、民間業者が経営したものであっても、軍の管理下にあったことは事実です。家の中に土足で踏み込んで行って拉致していったのかどうかという公的な文書資料の有無だけを問題にする人もいますが、「慰安婦」とされた方々の多くの証言があり、いずれにしても軍が関与していないということではない。「他の国もしていたことだ」と言い訳が通用する話ではありません」
アジア女性基金については「過ちは過ちとして認めて、被害者への償いのためにできることをしていくべきだというのが私の考え方であり、その観点でアジア女性基金もつくったのです。基金に対しては当時、賛否両論がありましたが、「慰安婦」問題をめぐっては、被害者の方々から多くの裁判が起こされ、国連の人権委員会でも問題になるなど、国際的にも問われるようになっている中で、「日韓条約で済んだ問題」だと頬かむりするのではなく、できることがあればやらなければいけないと、首相のお詫びの手紙や医療福祉事業などを含めて、当時の多くの関係者が真剣な議論を重ねてつくっていったものです」とした。