内田雅敏,2016,「通過点としての日韓「合意」——民衆の不信の連鎖をくいとめるために」
<書誌情報>
内田雅敏,2016,「通過点としての日韓「合意」——民衆の不信の連鎖をくいとめるために」『世界』879: 132-137.
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2016/02/08
- メディア: 雑誌
- この商品を含むブログ (3件) を見る
○背景
日韓合意の背景には米国の強い意向がある。
→北朝鮮の核問題、中国の海洋進出という「脅威」に対抗するためには、日韓が反目している状態は好ましくない。
○保守派の反応
読売・産経ともに日韓合意に反対を表明している。安部首相の支持者の困惑といら立ちが表れている。
○出発点としての合意
「最終的かつ不可逆的な解決」に向かうのはこれからであり、合意の履行に取り組まなければならない。真相究明、教育、心無い発言の取り締まりなどを日本側が誠意をもって取り組むべき。
結論
不十分さを認めながらも、一方でその意義について認め、慰安婦問題解決のためのステップとしなければならない。
妥協としての和解から、和解事業の遂行を通して、本来的な和解へと深める作業をすべきである。批判に終始していてはいけない。