幸福なポジティヴィスト

アイコンの作者忘れてしまいました。

『世界』研究#1 1991年9月(558)号「特集 歴史の前の責任」

<プロジェクト1>「綜合雑誌『世界』における「慰安婦」問題の言説と表象——「八・一五」記憶のメディアは「慰安婦」問題をどのように報じたのか」(略称『世界』研究)
リサーチ・クエスチョンは準備中

『世界』研究#1 1991年9月(558)号「特集 歴史の前の責任」


「編集後記」p.400
・昨年8月号で「歴史を逆転させることはできない。しかし、歴史に対して誠意を示すことはできる」と「戦後責任」を特集した。
・海部首相は1991年5月3日のシンガポールでの演説において「多くのアジア・太平洋地域の人々に、耐え難い苦しみと悲しみをもたらした我が国の行為を厳しく反省する」と語った。にもかかわらず、戦争責任と謝罪と清算の具体的提言は全く進んでいない。
・多くのアジア人労働者の犠牲の上に建設された四一五キロにおよぶ泰緬鉄道工事をはじめ、花岡事件、香港軍票の補償要求、朝鮮人強制連行名簿調査、朝鮮人従軍慰安婦問題など、歴史の闇に消えようとする問題を中心に特集を編んだ。
・依然として戦争責任は未決であり、それが今の日本および日本人の歴史認識に深くかかわっていることを示している。
・ドイツは、ユダヤ人やイスラエルへの国家補償のほか、企業も戦後、強制労働者への補償を行っている。アメリカやカナダは第二次大戦中の日系人の収容問題に、公式の謝罪と補償措置をとっている。
・アジアの側から提起された「歴史の清算」に私たち日本人が正対し、いかに過去の克服を行うか——日本人にとって歴史の見直しとは、どれだけ日本が自己変革能力をもてるかにかかっている。